昔、むかしの 恋物語り
およねさんに 勘吉さんが 一目惚れ
「暗くなってから 川の向うへ 来とってくんなさい」
それを読んだ およねさん 胸ドキドキ 心ウキウキ。
弥次兵衛さんが それを知って 顔色変えて
「およねさん,おいの嫁げなってくんろ」と言うたそうな。
およねさんに 弥次兵衛さんが 言うたそうな。
「暗くなってから 芝居小屋まで 来とってくんなさい」
どっちに行こうかと およねさん 胸ドキドキ 心ウキウキ。
およねさんの 悩みを聞いた おたけさん
「およねさん,そりゃ勘吉さんが よかんべか」と言うたそうな。
そしておよねさんは 勘吉さんの 家の方の嫁げ
嫁げなったそうな 嫁げなったそうな
嫁に行った勘吉さんの家には 動物がいて
犬に猫,牛に羊に 猿と鳥に 豚。
豚の名前が およね,「ヨネ!グズグズなんばしとっか!」
勘吉さんが豚のお尻を 蹴っとばした
およねさん「あゝ,たまらんわ」と 家だした、家出した
やっぱり 弥次兵衛さんがよかったと
思うた時にゃ おたけさんが 嫁げなっちょったそうな。
嫁げなっちょったそうな、嫁げなっちょったそうな。