らしゃめん馬車
From KAYŌ 💖 DAY
歌词
らしゃめん馬車・・・・・鰐淵晴子 空蝉(うつせみ)の時の流れでございます。 私が御一新後の借財(しゃくざい)、山のように積もりたる吾(わ)が家(や)から、 銀一升とひきかえに、西洋館(せいようやかた)へ奉公に上ることになりました朝……、 あの方は自害の末、黄泉(よみ)の国へ行かれましてございます。 父上の背はますますやせてとがり、母上の目は泣きはらしてふさがってございます。 空蝉の時の流れのまにまに、私は漂(ただよ)って参(まい)ります。 父上、母上、弟よ、妹よ……、これにて、貧(ひん)と飢(う)えには別れて下さいませ。 春の花に 死んだ魂は似合わない 春の花に 売られた心はそぐわない 女ひとりがすねてみたって 時代がよくなる訳ではないから 何んにも語らず 迎えの馬車にのるがいい らしゃめん馬車は 花模様 あ、あ、……花模様 馬車にひとり 滅(ほろ)びの旅への急ぎ足 春の日射し この世の見收(みおさ)めひな祭り さだめ恨んで泣くのもいいが 泪はとっくにからから乾いて 私は行きます 花嫁衣裳で参ります らしゃめん馬車は 花曇り あ、あ、……花曇り |
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