六月に恋した女は
長い髪泣き泣き切るのよ
この恋にいのちもあずけて
今までのすべてを捨てるの
砂浜で抱かれ
貝がらで傷つき
そしてささやく
つらいから早く死なせて
七月に恋した女は
青い肌泣き泣きこがすの
波の間にただよう気持で
大胆なあそびにもえるの
くちづけにときめき
いたずらに背を向け
そしてささやく
つらいから早く死なせて
八月の恋した女は
赤い爪泣き泣きぬるのよ
つかのまの恋だと気づいて
ためいきにつつまれくらすの
甘いお酒のみほし
たわむれに夢みて
そしてささやくつらいから早く死なせて