小指に絡む 絹糸は
二人を結んで 切れた糸
根よりの松さえ 寄り添うものを
あゝ せつない こゝは前橋 恋のまち
むなしく廻る 糸ぐるま
白衣の眼に ひとすじの
涙で散ります 面影もみじ
あゝ わびしい こゝは高崎 ネオンまち
夜霧に濡れる 乱れ帯
せつない逢瀬の 綾織りも
こらえて流した 渡良瀬川に
あゝ 別れの こゝは桐生 霧のまち
慨みはしない 恋絣
離れた愛なら 紬ぎます
届かぬ想いを お酒にすがる
あゝ 酔えない こゝは伊勢崎 なみだまち
榛名の空に 六連星
哀しい運命の もつれ糸
嘘とは知りつゝ 明かした夜の
あゝ 想い出 こゝは渋川 未練まち