過去(きず)・・・・・大屋政子
(作词かぜ耕士,作曲山路進一,编曲吉村浩二)
過去という字をテーブルに たとえばお酒で書いてみる 何と読むかとたずねれば 女は「きず」と読むでしょう 「なみだ」や「むかし」と読むほどに 女は小さな恋はせぬ 実のある人 見えぬ人 夜明けのベッドは港町 どんな男も朝が来りゃ 鴎になるは いつだって 女は女そのままで ふるえる小舟のように泣く 涙流したその数が お酒の強さになって出る 眼元やさしく酔いながら 眼尻(めじり)の翳り(かげり)深くなる 失くした恋ならそれは過去(きず) 女は小さな恋はせぬ