霧雨の夜 死人のように
夜の寒さに たえかねていた
恋も涙も すててしまったわ
だんろの火も 消えて
からだが からだが からだが 痛い
夜明けをきざむ 時計の音を
指折りかぞえ あしたをまつの
鏡の中を のぞいてみたら
いつもとちがう もうひとつの顔
髪をほどいて ロ紅なおして
むなしい愛を 怒り
まつ毛が まつ毛が まつ毛が ぬれる
灯りを消して タバコもすてて
靴音だけを 気にしてねるの
遊びの愛など 追いかけはしない
ヘッドライトみたいに
後から 後から 後から くるわ
ほんとの愛が だれかにあれば
朝の光りに うたれてみたい